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Column

建築士に聞く、建物と不動産のこと。

西村工務店の建築士が、建物と不動産について知っておきたいことを、専門の立場からわかりやすく書いています。

構造用面材で全面を覆った建築中の木造住宅

制震ダンパーは意味がない? 耐震と制震の違いを、建築士が解説

執筆:西村工務店 設計工事部(建築士)【仮】

家づくりを調べていると、「制震ダンパーは意味がない」「いらない」という声を目にすることがあります。

西村工務店では、住まいづくりにおいて、耐震等級3の構造に制震ダンパーを標準で組み合わせています。なぜ両方なのか。耐震と制震の違いから、順番にお伝えします。

01耐震は耐える、制震は吸収する

耐震は、柱や梁、耐力壁で建物そのものを強くして、地震の揺れに耐える考え方です。西村工務店の住宅は全棟で構造計算を行い、耐震等級3を基本に、外周を構造用面材ですき間なく覆うモノコック構造にしています(間取りによっては等級2になる場合があります)。

制震は、壁の中に入れたダンパーが地震のエネルギーを吸収して、揺れを小さくする考え方です。一度の大きな揺れだけでなく、くり返しやってくる余震にも強いのが特徴です。

壁の中に取り付けた制震ダンパー
壁の中に取り付ける制震ダンパー。

02熊本地震でわかったこと

熊本地震では、2000年以降の新しい耐震基準で建てられた住宅でも、倒壊はゼロではありませんでした。一方で、耐震等級3の住宅は倒壊がゼロで、約9割が無被害だったと報告されています。

倒壊した住宅の多くは、筋交いだけで耐力壁をつくっていました。くり返す揺れに筋交いが耐えきれず、接合部から壊れたと考えられています。面で支える構造と、揺れを受け止めるしくみが大切だということがわかります。

03意味がないと言われる理由と、私たちの考え

制震ダンパーは、建物そのものを強くする部材ではありません。もとの構造が弱いままでは、その力を発揮しにくいと私たちは考えています。「意味がない」と言われるのは、制震ダンパーを耐震の代わりのように考えてしまう場合が多いのではないでしょうか。

だからこそ、順番が大切です。まず全棟で構造計算を行って耐震等級3の強い構造をつくり、そのうえで制震ダンパーを組み合わせる。耐震と制震を掛け合わせることで、地震のエネルギーを吸収して揺れを大きく抑え、くり返す余震にも備えます。

04まとめ:強い構造に、揺れを吸収するしくみを

耐震と制震は、どちらか一方を選ぶものではなく、組み合わせて考えるものです。決められた数字や認定証だけに安心せず、その本質を考えて、より安全な住まいをつくりたいと考えています。

今のお住まいの耐震性や、これから建てる家の構造について気になることがあれば、建築士がご説明します。

※コラムのサンプルです。内容は、いまのサイトの性能のページに掲載されている考え方とデータをもとに作成しています。

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